10M
セメント・CEMENT・セメント
―実習コース受講生からの質問に答える―
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分類 講演会 科目 補綴
日時 2021年5月23日(日) 10:00〜16:30
定員 未定(完全指定席制)名
会場 東京医科歯科大学学内
講師
講師
愛知学院大学歯学部特殊診療科 審美歯科
冨士谷 盛興 教授
会費 食事なし会費A
医師・歯科医師:事前受付¥21,000 当日受付なし
医師歯科医師以外:事前受付¥14,000 当日受付なし
申込
方法
ホームページ申込み
振込用紙申込み
備考

冨士谷 盛興

冨士谷 盛興 教授

概要

 セメント、セメント、セメント…「講演項目」にあるとおり、何と種類の多いことでしょう。

 臨床の現場において適材適所の使用が求められていると分かっていても、「このセメントの選択や使用法で大丈夫だろうか?」「もっと良いセメントがあるのでは?」「何のセメントをどう使えば良いの?」が本音ではないでしょうか。

 セメントは、臨床において華々しい主役にはなれませんが、時にはスピンオフドラマでメインキャストにもなる必要不可欠な存在です。

 1800年代後半のリン酸亜鉛セメントから1970年代初頭のグラスアイオノマーセメントまで、歯質接着性材料がなかった頃の歯科用セメントは、機械的保持を求めた窩洞と修復物をいわゆる「膠着」(接合)状態にするためのものでした。

 それが今や、無菌化、再石灰化、細胞誘導、硬組織形成促進、知覚過敏抑制、歯髄保護等の生体機能性を有するセメント、セメントの都合で固まるのではなく術者のタイミングで自在に固められる光硬化型セメント、そして修復治療には欠かせない接着性セメントと多岐にわたる時代となりました。

 これまで29回の実習コースで、受講生からお受けしたセメントに関する質問を基に、従来型セメント・機能性セメント・接着性セメントの意義とライブデモによる臨床操作法まで、内容を整理してお話しいたします。

 もう一度、セメントの基礎と臨床を確実に学んでいただけます。(講師筆)

解説

【講演項目】
1.従来型セメントの復習
リン酸亜鉛、シリケート、カルボキシレート、グラスアイオノマー、酸化亜鉛ユージノール

2.ベースセメントはどう使うの?

3.グラスアイオノマーセメント(GIC)を使いこなす!
・Fuji GICシリーズ I、II、III、VII、IX 使い分け
・象牙質の代替(物理的・機械的諸性質)
・Fuji VII とIXを使いこなす
・歯髄炎に近いHysに対して
・IXによるARTを活用しよう 
 ―2%酸化第一銅(Cu2O)セメントとの比較
・光硬化型(レジン添加型)GICの利点、欠点(タイプI、II)

4.Fuji IXのうまい練り方 (ライブデモ)
―正しい粉液比にするために・粉を飛ばさず大量の粉を20秒で練り込む・硬さの基準

5.CRシリンジ (ライブデモ)
―気泡を入れない正しい使い方・シリンジを汚さない方法

6.Fuji IXによる臼歯2級のうまい仮封法 :ライブデモ
―ウェッジ、ペースト硬さ・アルコール綿球・充填器の厚さ etc

7.Fuji VIIの練和と塗布法 :ライブデモ
―歯肉への溢出の処理

8.覆髄剤として用いるセメント
・水酸化カルシウム系セメント
・危ういゴールドスタンダード
・VLC Dycal
・α-TCP系セメント
・キャビオス
・MTA系セメント
・化学硬化型(穿孔部充填)

9.光硬化型ケイ酸カルシウムセメント(セラカルLC):ライブデモ
―Blot dry面へのなじみ・ライナーアプリケーターの使い方

10.光硬化型MTA系セメント(Super MTA Paste):ライブデモ
―シリンジデリバリー・アプリケーターデリバリー

11.間接覆髄と直接覆髄
・レジン修復に裏層は必要か?
・間接覆髄の建前と本音
・直接覆髄と歯髄温存療法(IPC)の住み分け
・レジンによる直覆の考え方

12.最近の歯髄保護の考え方
・歯髄温存療法の説明責任
・3-Mix抗菌薬(α-TCP法とMP法)とDoc’sベストセメント
・象牙質レジンコーティングはskipできるか?

13.最近のレジンセメントの住み分け
・自己接着型(SAタイプ)のレジンセメント
・プライマー付レジンセメント
・ボンド付レジンセメント
・ボンド付レジンセメントが続々と出てきた深い理由
・スーパーボンドの使いどころ

14.ワンステップボンドを確実に接着させるための4か条

15.ワンステップボンディング材の実際 :ライブデモ
―塗布法・相分離とエアブロー法
―象牙質レジンコーティング・ボスミン併用圧排糸挿入・塗布法
―エアブローの強さと秒数と注意点・歯肉溝における処理・マージンのフィニッシング法

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