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ある日、診療室で起きる偶発症や合併症と向き合う時のために
-口腔外科指導医の実体験から-
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分類 講演会 科目 偶発症・合併症
日時 2019年12月8日(日) 10:00〜16:30
定員 160名
会場 東京医科歯科大学歯科棟南4階特別講堂(旧事務棟4階特別講堂)
講師
講師
三井記念病院 歯科・歯科口腔外科部長
津山 泰彦 先生
会費 会費A
医師・歯科医師:事前受付¥21,000 当日受付¥24,000
医師歯科医師以外:事前受付¥15,000 当日受付¥17,000
申込
方法
ホームページ申込み
振込用紙申込み
備考

津山 泰彦

津山 泰彦 先生

概要

 偶発症や合併症は誰にでも起こり得ることなのに、多くの歯科医師は実際に経験したことが無いため、戸惑い冷静さを失い、あるいは過度に恐れるあまり何も出来ずに症状を悪化させてしまいます。

 津山先生は三井記念病院歯科口腔外科での25年間で多くの偶発症や合併症を経験し、何故そのような状況になったかを考察し、そこには技術的な要因以外に術者としての心理的要因もあると考えました。
 演者が実際に経験した多くの具体例から、背景、病態、対応について解説し、トラブルを未然に防ぐ方法や、実際に診療室で発症した際にどう考えどう行動すべきかということをお話しいただきます。
 多くの症例とその背景、特に心理的要因を広く理解することで、日々の臨床での発症予防と、発症時に術者と患者さんを守ることに威力を発揮します。
 さらにその後の先生と患者さんとの信頼関係を高めてゆくことにつながります。

 転ばぬ先の杖、患者さんと自院とご自身を守るために。

解説

【講演項目】
1.イントロダクション
・偶発症、合併症―三井記念病院口腔外科でのトップ5
・全国で起きた医療事故をみる-もし自分だったら
・術者の問題-私自身の実体験から
・患者の問題 
-全身、局所、心
-経口避妊薬、ビスフォスフォネート
      
2.下歯槽神経麻痺
・「手を付けてはいけない症例」パントモでの見抜き方
・CBCT画像から危険度を判断する
・下顎智歯抜歯時、インプラント埋入時-注意点の違い
・下歯槽神経麻痺が出現した時
-患者さんが訴える様々な症状と経過
・麻痺の診断方法と経験から得られた対策法
・麻痺発生後の薬の使い方
・オトガイ孔以外にも、神経の出口がある
-浸潤麻酔時に気をつけるポイント                   

3.気腫
・気腫に最初に気が付くのは
・これまで経験した気腫とその原因
・空気の進み方と組織間隙
・その予後の詳細を知る
-「安心してください。体に入った空気は」

4.誤嚥、誤飲
・調整中のインレーが口腔内で行方不明
-その時どうする?
・誤嚥、誤飲が起こるタイミング
・患者さんに息苦しさ、せき込みは起こるのか
-咽頭、食道、気管支、肺
・胸部レントゲン、腹部レントゲン撮影のための連携方法
-依頼書の書き方
・胃に入った異物は、何日で排泄されるか
-説明のポイント

5.術後感染症
・分かれ道となる術後日数と判断基準と対策  
・信頼関係を築く説明の仕方
・患者さんの基礎疾患があるかないかで重症度を判断
・どこから総合病院へ送るか。
・ガス壊疽菌、致死的感染症を見抜く
・術後感染症を防ぐための抗菌薬の服用法

6.隣接組織への迷入
・症例パターンからみる原因と対策
・危険度リスク診断
・頑張れば頑張るほど発生する理由
・抜歯している歯牙が見えなくなった
-その時、まず初めにすること

7.抜歯
・後生大事に10年前のヘーベルを使っていませんか?進化した抜歯器具がトラブルを防ぐ
・抜歯中断で紹介された様々な症例
-いつまで痛い?痛くない?
・抜歯を中断する判断はどうしていますか
・中断後のトラブルを防ぐためのアドバイス
・安全で効率が良い歯牙の分割方法
・抜歯後の補綴治療を意識して
-頬側歯槽突起の重要性

8.術後出血
・術中、血がとまりません。最初に何をしますか?
・出血が止まらないと紹介された症例から
-起こりやすい原因を探る
・私がヒヤッとした術後出血の経験から
・総合病院へ繋ぐまで -診療室で出来る初期対処法
・下顎神経血管束からの出血でも慌てない
・知識をアップデート
-どんどん新しくなっている抗凝固剤、抗血小板剤

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