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審美修復のルールと 実際
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分類 2日間講演会 科目 補綴
日時 平成30年10月7日(日) 10:00〜16:30
平成30年11月23日(金) 10:00〜16:30
定員 160名
会場 東京医科歯科大学歯科棟南4階特別講堂(旧事務棟4階特別講堂)
講師
講師
東京都開業
内藤 正裕 先生
会費 医師・歯科医師:事前受付¥42,000 当日受付¥48,000
医師歯科医師以外:事前受付¥30,000 当日受付¥34,000
申込
方法
ホームページ申込み
振込用紙申込み
備考

内藤 正裕

内藤 正裕 先生

概要

 前回は演者が臨床上最も大切とお考えの「咬合」がテーマでした。今回はアンケートで要望が高かった「審美」をテーマに講演をしていただきます。
 内藤先生は審美歯科において先駆者でありながら、今でも最先端を走り続けています。
Tekを外して数分すると歯冠乳頭の形が崩れる、印象採得では歯肉の状況に応じて5種類の圧排方法を使い分ける、こちらから予約をキャンセルする場合は迷惑料をお支払いする、など、その臨床への姿勢やこだわりは計り知れないレベルにあります。
多くの臨床のヒントを得られるだけでなく、診療に向かうモチベーションも高まること間違いありません。

 内藤先生に単独公演をお願いできるのは、これが最後になると思います。ぜひご受講をお勧めいたします。

解説

【講演項目】
 前歯列の修復治療が、天然歯の形態的な、あるいは、色彩の模倣だけで終わることは少ない。人工的な介入が決定されたら、幾つかの原則を守る必要がある。今回は、幸いにも2日間という時間の余裕が与えられたので、細かい原則にも触れることができる。
(講師 記)

1. 顔貌との調和
 スマイルライン、黄金分割、水平被蓋と垂直被蓋、顎間距離、その他の計測
 いくつもの頭部と顔面の計測法がある。しかし、前歯の修復のとき、その計測の応用には限界がある。顔貌や骨格の計測が目安の通りでなかったら、さて、どうしたら良いのだう。どこに介入できるのだろうか。上顎中切歯の位置、長さと幅のかすかな参考になる程度ではないか。全顎の修復のとき顎間距離を変更するケースに、多少の応用ができるだけであろう。現実には、咬合に重要なアンテリアーガイダンスとしての被蓋の方が、大きな意味を持つにちがいない。

2. Dent-gingival Complex の8項目
 生理的幅径、メイナードの分類、付着歯肉、遊離歯肉縁、骨頂の高さ、セメントエナメル境界、歯間乳頭、移行部
 ( その他 … 歯槽骨と歯肉のテクスチャー、スキャロプ、乳頭のあり方、乳頭部の形成 )
これらの項目は、主に歯頸部軟組織と、それをサポートする歯槽骨との関係に由来する。歯周組織の健康は大前提だが、修復治療の人工的な介入が、その健康を障害しては本末転倒となる。解剖学的な形態、位置関係と、軟組織独特の反応を熟知し、修復への橋渡しをしたい。

3. 歯肉圧排の功罪と、圧排の分類( タイプ 1 ~ タイプ Ⅱ )
 前歯の歯肉縁下のマージンを前提として、話を進めたい。軟組織との折り合いをつけるためには、知識だけではなく、技倆と器具が大きな要素となる。百の説法は役に立たないことが多く、ステップを守った習熟度が大切であろう。
 形成と圧排、印象、どの段階もスキップが許されない。まず分類をし、それに従った技法と使用材料を詳説したい。その上で、症例の長期観察も提示しておきたい。

4. 乳頭の誘導再生法
 特に、前歯列では歯間乳頭への配慮がクローズアップされるが、これは、② の項目が大前提となる。圧排やマージンの設定、コンタクトポイントのあり方、軟組織の反応に習熟したとき、ある特殊な方法で、修復を早期に終わらせることもできる。急ぐことは利口ではないが、レジンの暫間修復の欠点を補う Guided Papillae Growth という臨床的なテクニックを紹介したい。

5. コンタクトポイントと、乳頭頂
 歯間乳頭の扱い方一つで、前歯修復は大きく変貌してしまう。近年、乳頭部を深く削り込むことが流行したが、そこには厳然としたルールが存在する。ルールを無視すれば、歯間乳頭は美しい形態を保てない。形態と生理を両立させることは美しさの前提でもある。鋭いピークを持った乳頭頂は清掃の観点からも有利となるだろう。
 乳頭頂の上にはライン状のコンタクトがあり、その上には前歯列の審美性の要となるインサイザルエンブラージャーがある。    

6. 修復素材
 保守的な印象法を主として述べたが、最近は CAD による方法もクローズアップされている。同様に CAM による削り出しが、時間と経済的な意味合いから、大きな地位を持つようになっている。破折から逃れたい、という宿命的な要望から極度に硬い素材が使われる時代が来たが、そこには咬合の“ 力 “ の問題が立ちはだかっている。どの材料が良いか、という問題ではない。
 審美の主題から少し離れるが、誰もが示す、強大な咬合力の考察は避けて通れない。時間の許す範囲で、どのような現象が起きるのか、使用素材との調和ができるのかを問いかけて見たい。
  
 二日間で前歯修復の全てを話せるとは思っていない。単なる外観だけが主題ではなく、機能の意味合いも大事だからである。しかし、アンテリアガイダンス にまで深く踏み込むこむ時間は許されないので、何とか審美修復の実技と、概念の中から、機能のあり方も汲み取っていただきたい。可能なら、二日の両日とも出席されると共に、あるいは、全体像の把握のために、くれなゐ塾のオンライン講座の訪問を望んでおります。  (講師 記)

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