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線を引けない歯科臨床
-わたしがホントウに話したいこと-
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分類 講演会 科目 咬合
日時 2018年3月18日(日) 10:00〜16:30
定員 160名
会場 東京医科歯科大学歯科棟南4階特別講堂(旧事務棟4階特別講堂)
講師
講師
東京都西東京市開業
押見 一 先生
会費 会費A
医師・歯科医師:事前受付¥21,000 当日受付¥24,000
医師歯科医師以外:事前受付¥15,000 当日受付¥17,000
申込
方法
ホームページ申込み
振込用紙申込み
備考

押見 一

押見 一 先生

概要

 エビデンスに基づき丁寧に治療したにもかかわらず、次から次にトラブルを起こしてしまう患者さんいませんか。同じような条件で処置を行っても、経過の良い症例と悪い症例がありませんか。今までとは少し違う角度から症例を見つめることで、その原因と解決策が見えてきます。
 幾つもの難症例に真剣に向き合ってきた講師に、45年を越える臨床経験と長期経過症例を通して気づいたこと、次世代の歯科臨床に伝えたいこと、ホントウに話したいことを余すところなく講演していただきます。
 押見先生の歯科臨床を追体験することで、これからの歯科臨床における少なくない利益と気付きを手にすることができます。
残りの歯科医師人生をより充実させたい方、患者さんに本質的な治療を提供したい方、無駄な時間を費やしたくない方、後悔したくない方、「今すぐ」予定を確保してください。

解説

 45年以上も歯科臨床をやっていると、いくつかの確かなことに気がつく。
たとえば、術後経過は多くの場合「何をしたかでなく、誰にしたか」に左右される。だから患者に誠実な関心をよせることが大事なのである。
 そして、歯科特有の修復、補綴処置で直しても、それで終わりということはまず無い。「直すのでなく、治す」でなければ、いつまでも薬を出し続ける医科と同様に、生活習慣病である歯科疾患は治らない。
つまり、患者が当事者として自ら動きだす「患者が主役の歯科医療」でなければ何も変わらないのだ。診断は患者の気づきで、処置はセルフコントロールということだが、分かっていてもそう出来ないのが人間だし、またそうでなければ今の形態の歯科医業は成り立たないのかもしれない。

 拙著『線を引かない臨床』の中にある内容と大きく違わないが、画一化という時代の趨勢に抗して患者の多様性にていねいに対応すること(線を引かない)と、患者への侵襲と治療効果とのバランス(マイナスの少ない)の上に成り立つ歯科臨床。そして、それらを駆使して力の問題(ブラキシズムなど)に対峙するのだが、患者の性格、生活(心理社会的要因)を患者自身が振り返るキッカケをどう演出するか、「努力でなく想像力」がそれを実現するのだということを互いに解ることが肝要である。

【講演項目】
線を引かない歯科臨床
1.私の歯科臨床の通奏低音
2.世界地図と地球儀 3.経緯線と国境線
4.当事者意識欠乏者 5.スフマート
6.「僻地診療」から「障害児診療」
7.マルチ・ディシプリナリー(集学的)なアプローチ
8.全科医 ゼネラリスト ユニバーサリスト
9.登山と歯科臨床

マイナスの少ない歯科臨床
1.真の「最小の介入で最大の効果」
2.「接着」、「歯牙移動」と「歯牙移植」
3.目に見えないものを無視しない
4.理想的なイメージを念頭におかない
5.生来のものを生かし切るという覚悟
6.「雪かき仕事」 7.「歯がために金は要る」

ブラキシズムと歯科臨床
1.「想定外」と「目に見えない」
2.患者の生活背景を知る
3.「生活世界」 4.心理社会的要因
5.“Imテスト”と“Peテスト”
6.ブラキシズムのとらえ方と対応
7.自己暗示 8.意志と想像力
9.セルフコントロール
10.「力のコントロール」における3つのセルフ
11.“パラPara”から“コーCo”ヘ
12.カウンセリング的態度
13.全人的医療のキューブ 14.心療歯科医

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